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マイクロ法人でサラリーマンが節税する方法【副業の法人化】

マイクロ法人
記事の要約
  • サラリーマンの場合、副業の所得(利益)が500万円を超えると節税になる可能性がある
  • 節税できる3つの理由
    • 所得税と法人税の税率差
    • 軽減税率の適用範囲の違い
    • 経費にできるものの違い
  • 会社設立・維持、会計で費用や手間がかかるなどのデメリットがある
  • メリットとデメリットを比較して、メリットが大きければマイクロ法人を作ると良い
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本ブログでは、節税、資産運用、副業、節約の情報を発信、実践してる様をお伝えしています!

サラリーマン(会社員)が副業で稼げるようになり、ある一定ラインの収入を超えると法人を設立したほうが節税になります。

本記事を読めば、サラリーマンで節税効果が出る人はどんな人か、マイクロ法人で節税できる理由節税方法、実践する際のデメリット、について理解できます。

マイクロ法人で節税になるサラリーマンは?

結論から言うと、サラリーマンの場合は副業の所得(売上ー経費)が500万円を超えると節税になると言われます。

最も大きな理由は、所得税と法人税に税率差があるからです。

節税ポイントを表にまとめました。

個人事業主と法人の税金比較表

※1 前々年の課税売上高が1,000万円を超える場合のみ課される。
※2 「酒類・外食を除く飲食料品」と「定期購読契約が締結された週2回以上発行される新聞」は軽減税率適用。

参考:国税庁 所得税の税率
  国税庁 法人税の税率
  国税庁 消費税及び地方消費税の税率

次の章で、 所得税と法人税の税率差を含め、マイクロ法人を活用するメリットを解説します。

マイクロ法人でサラリーマンが節税できる理由(メリット)

サラリーマンがマイクロ法人を作ると節税できる理由は、以下の3つです。

順に解説します。

一定の所得を超えると所得税より法人税のほうが税率が低い

個人事業主 法人
所得税・法人税  0.1万円~194.9万円:5%
 195万円~329.9万円:10%
 330万円~694.9万円以下:20%
 695万円~899.9万円以下:23%
 900万円~1,799.9万円以下:33%
 1,800万円~3,999.9万円以下:40%
 4,000万円~:45%
 800万円以下:19%
 800万円超:23.2%
所得税・法人税を個人事業主と法人で比較した表

参考:国税庁 所得税の税率
  国税庁 法人税の税率

所得税は330万円から税率20%です。

対して、資本金1億円以下の法人の場合、法人税は800万以下が税率19%になります。

所得税と法人税の税率差を利用することで節税することが出来るのです。

所得税と法人税の税率差は、所得が上がれば上がるほど開きが大きくなります。

消費税・地方消費税で軽減税率が適用される

個人事業主 法人
消費税・地方消費税
※1
【消費税率】
 7.8%
【地方消費税率】
 2.2%
【消費税率】
 標準税率:7.8%(軽減税率:6.24%
【地方消費税率】
 標準税率:2.2%(軽減税率:1.76%
※2
消費税・地方消費税を個人事業主と法人で比較した表

※1 前々年の課税売上高が1,000万円を超える場合のみ課される。
※2 「酒類・外食を除く飲食料品」と「定期購読契約が締結された週2回以上発行される新聞」は軽減税率適用。
参考:国税庁 消費税及び地方消費税の税率

法人の場合、「酒類・外食を除く飲食料品」と「定期購読契約が締結された週2回以上発行される新聞」は軽減税が適用されます。

これらの消費が多い事業の場合は消費税が少なくなります。

経費にできる範囲が広い

  個人事業主 法人
経費にできるもの ・30万円未満の消耗品(文房具、コピー用品など)
・出張旅費、交通費、通勤費(駐車料金、ガソリン代も含む)
・接待交際費
・引っ越し費用・セミナーや研修費用
・水道光熱費(家事按分)
・家賃(家事按分)
・水道光熱費
・家賃(社宅)
・自分への給与・賞与・日当
・保険料
経費にできるものを個人事業主と法人で比較した表

法人のほうが経費にできるものが多くなります。

例えば、個人事業主では事業で使用する範囲の割合分しか、家賃を経費にできません。

しかし、法人では法人で賃貸して社宅にしてしまえば、家賃を最大9割まで経費にできます。

所得=売上ー経費 ですから、経費で引けるものが多いほど所得が減って課税額が減ります。

マイクロ法人でサラリーマンが節税するデメリット

マイクロ法人でサラリーマンが節税する場合、以下の3つのデメリットがあります。

デメリットは、端的にいえば手間と費用がかかることになります。

「手間・費用」と「節税効果」を天秤に測って、マイクロ法人で副業を法人化したほうが良いか判断することになります。

順に解説します。

マイクロ法人の設立に手間がかかる

マイクロ法人を利用して節税するためには、会社を設立する必要があります。

とはいえ、普通の人は会社設立の経験などありません。

会社設立には以下のアクションが必要になり、結構な手間がかかります。

会社設立に必要なアクション
  1. 会社設立に関する専門知識を学ぶ
  2. 会社設立に必要な書類の作成と提出
  3. 会社設立後に年金事務所、税務署などへ届け出

しかし、それ以上の金銭的リターンが期待できるのであれば、労力に見合う価値があります。

マイクロ法人の設立・維持に費用が掛かる

会社設立費用として、合同会社で6.5~15万円程度、株式会社で20.7~30万円程度かかります。

その後は維持費として、住民税の均等割などで年間7万円程度必要になります。

マイクロ法人で確定申告が必要になる

副業を事業としたマイクロ法人を設立した場合、確定申告が必要になり手間が増えます。

また、確定申告が煩雑で自力で行えない場合、税理士に依頼をする必要があります。

税理士に依頼する場合、年間10万円~50万円程度の税理士費用がかかります。

副業をマイクロ法人の事業にして節税する

現在行っている副業をマイクロ法人の事業にすることで、マイクロ法人の売り上げにします。

そうすることで今まで挙げてきた法人のメリットを享受することが出来ます。

具体的なアクションとして、まずはマイクロ法人を設立することになります。

控除額など諸々を考慮すると、副業で500万円以上の所得がある人は法人税で払ったほうが得になります。

ただし、安定して500万円以上の所得になるか考慮しておきましょう。

マイクロ法人を設立して、「翌年の所得が300万円でした」となっては逆に損してしまいます。

マイクロ法人を設立する

会社を設立する方法は、司法書士に依頼する方法と、自分で設立する方法があります。

司法書士に依頼すると自分の手間は最小限になりますが、追加で6~10万円の手数料を払う必要があります。

今は会社設立サービスを使えば、追加手数料6~10万円を抑えながら、自分でも設立できます。

マイクロ法人設立の詳しい手順は、マイクロ法人の作り方の記事を参考にしてください。

サラリーマンのマイクロ法人は勤務先にばれる?

  • そもそも規定で「副業を禁じている」「他の組織に所属することを禁じている」
  • 本業に支障をきたす
  • 副業と本業が競合関係にある
  • 副業が本業の信用を棄損するリスクがある

サラリーマンがマイクロ法人を設立する場合、規定で禁止されていたり、ルール上明記されていなくても暗黙的に望まれていないことは良くあることです。

できるだけ「勤務先にばれないようにしたい」と思う方は多いでしょう。

きちんとコントロールできていれば、ばれることはありません。

注意点を3つ紹介します。

マイクロ法人の取締役を自分以外にする

マイクロ法人設立すると取締役の名前は公に見れる状態になります。

滅多にあることではないですが、そこから会社の存在を知られてしまう可能性があります。

これらのリスクを回避したい場合、取締役を自分以外の親族や配偶者にするのです。

取締役の親族や配偶者は形だけでほとんど何もしなくても構いません。

取締役を自分以外にして、実業務は自分でこなすという形を取れば問題ありません。

マイクロ法人からの役員報酬(給料)を自分で受け取らない

役員報酬を受け取ってしまうと、社会保険料が発生し、勤務先に通知が届く可能性があります。

対策としてマイクロ法人からの役員報酬を受け取らない、もしくは、自分以外が受け取るようにします。

そうすれば、社会保険料の通知が勤務先に届きません。

会社から役員報酬を受け取らずに、会社に利益を留保する形で貯金をしておけば、社会保険料がかかりません。

周囲の人やSNSに情報を出さない

ばれる可能性が一番高いのは、自分の口でしゃべったり、SNSで個人情報をつい載せてしまってばれることです。

どんなに信頼している人でも、実は不興を買っていたり、成功に対して思わぬ嫉妬を受けることがあります。

伝えておかなければ業務に支障が出る人以外には、マイクロ法人設立の話題を出さないようにしましょう。

また、SNSでの発信は様々な用途で利用できますが、SNSの中で自分個人につながる情報を出さないようにしましょう。

副業は正当な権利でも、ばれないほうが良い?

私たちには「職業選択の自由」があるため、そもそも、規定で副業を禁止したところで実際の効力は疑わしいです。

実際の効力が疑わしかったとしても、会社内部の暗黙的な評価が落ちる可能性があります。

もちろん、本来そんなことで評価を下げてはいけません。

しかし、会社の評価はどうやっても個人の主観が入り込むため、実際に効力がないことが事実であっても隠しておくほうが無難です。

また、本業に実害を及ぼす場合は、懲戒になる可能性があるため注意してください。

特に、「本業に支障をきたす」「副業と本業が競合関係にある」「副業が本業の信用を棄損するリスクがある」、これらに該当する副業は避けましょう。

マイクロ法人でサラリーマンが節税する | QA

サラリーマンがマイクロ法人設立するとなぜ節税になるのか、やり方、メリット・デメリットをお伝えしました。

現在は、せどり(転売)、資産運用(FX・株・不動産・仮想通貨)、YouTuber、ライバー、動画編集、ウーバーイーツ 、ブログ(アフィリエイト)、アルバイトと様々な副業が存在し、非常に稼ぎやすい時代になりました。

サラリーマンをしながら副業でガッツリ稼いでいる人は、マイクロ法人の設立を検討してみてはいかがでしょうか。

最後に実践する際に、出てきそうな疑問点と回答を整理しました。

ウーバーイーツをマイクロ法人で法人化するメリットはありますか?

メリットはありますが、現実的には難しいと思われます。

ウーバーイーツは「競合が多くなる」「ウーバーイーツの制度や報酬が変わる」など、環境変化をもろに受けてしまいます。

そんな中で、安定して毎年500万円以上の所得になるかがハードルになります。

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